2019年1月27日 ,

DOTはドッと来る前に面倒を見よう

知識のある方はご存知かと思いますが、自転車の油圧ブレーキに使用されている『フルード』と呼ばれる、いわゆるアブラには、いくつかの種類があるのです。

大きく分けると、完全合成油のDOTフルードと、鉱物油ベースのミネラルフルードとなります。
一般的に耐熱性という点で優れたDOTフルードは高性能であると言われていますが、ミネラルフルードが性能的に劣っているという話ではないので誤解されない方が良いですね。

それぞれのブレーキメーカーによって、それぞれの考え方がありますので、DOTフルードを使っていないから沸点が低いのでダメだとか、ミネラルフルードじゃないと危険だとかいうのはあまり大きな問題ではないでしょうね。

参考までに、自転車として運用されている中では、レースも含めてどのくらいまでキャリパー付近の温度は上がるかという話では、大体160℃くらいまでは余裕で上がります。
一般的な走行でも100℃くらいはしっかり上がりますので、アブラではなく水がもし入っていたら、沸騰しちゃいますね。

話を元に戻しましょう。
今回は、鉱物油のミネラルフルードの話はすっ飛ばしておきます。

DOTフルードは性能面で優れていると言われますが、一方で攻撃性の高さがデメリットとして挙げられます。
例えば、塗料などに対しては溶かしてしまう程の攻撃力を持ちますので、万一フルード漏れがあってそのままにしておくと、フレームやその他の塗装部分が剥離してしまう事になります。

また、DOTフルードの代表的な特性として、吸湿性の高さが挙げられます。
読んで字のごとくですが、水分を含みやすいという事です。
自転車用ブレーキに採用されているフルードは、グリコール系DOTフルードになります。
DOT3、DOT4、DOT5.1規格がそれに当たります。
※ちなみにDOT5はシリコン系になりますので、絶対に使わないでくださいね。

DOTフルードはアブラなのですが、実際にはアルコールに似た特性を持っています。
これらのフルードの成分であるグリコールエーテルが水分を吸収しやすいという特性を持っているので、水とアブラは本来混ざりませんが、水とフルードが混ざってしまいます。
正に水割りです。

水割りは、きれいなオネェさんのいるお店で作ってもらうものですが、フルードの水割りは自転車乗りにとってはあまり良いものではありませんので、絶対に作らないようにしましょう。

フルードのスペック表を見ると、ドライ沸点とウエット沸点という表記があると思いますが、ドライ沸点とはいわゆる新品時の沸点が記載されています。
一方、ウエット沸点とは3.5%以上の水分が吸湿された状態での沸点となり、いわゆる出がらし状態のフルードという事になります。
DOTフルードは、ドライとウエットでかなり大きく性能劣化がありますので、最低でも2年に1回は交換をしないと大変なことになります。

どんな大変なことになるかというと、やってみたらわかるので2年くらいほったらかしで使ってみると良いでしょう。
もれなく動作不良が起こります。

ほぼ高い確率でシステムが固着して動かなくなります。
これは、シール類がDOTフルードの攻撃力に耐えられず、膨張することでピストンの動きを妨げてしまいます。
当然シール性は低下しますので、フルードが漏れ出すこともあります。
吸湿が進むと水分によってシール類の加水分解を引き起こし、ボロボロになってしまいます。

で、その際には結構な修理費用というか、買った方が安くね?
という状態になりますので、DOTフルードを使用したブレーキシステムは、できれば1年に1回はオーバーホールをおススメします。※強く

シンプルな仕組みなのですが、やることをやらないと言う事を聞いてくれません。
マスターシリンダーピストンのカップシールとリザーバー用のブラッダーシールを交換しましょう。

もちろんキャリパー側もスクエアシール(右)をちゃんと交換。
こいつはとんでもなく仕事をしているので、1年に1回は『ごくろうさん』とつぶやきながら交換してあげます。
でないと、キャリパーピストン(左)が固着して動かなくなりますんで。

補修用シール類などの在庫は常にございますので、メーカーやモデルによっても異なりますが、早ければ1時間ほどでオーバーホールできますので、お気軽にご相談ください。

今日は3セットできました!
疲れました!

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